2022.01.11
TENDO〜成り上がり列伝 Vol. 1〜
どん底から這い上がって、戦い続けている美容師がいる。ハンサムショートで業界に名を馳せ、今まさに頂点に駆け上がらんとする美容師「TENDO」が歩んできた、その足跡を辿る物語。(敬称略)
大阪生まれ
TENDOは大阪府堺市出身。小学生の時から不良に憧れていた。不良に憧れたきっかけは、あるテレビドラマの影響だった。
「自分が小学校5年生の時に、「ごくせん」というテレビドラマをやっていました。それを見て、周りが全員不良に感化されてましたね」
周りの環境も作用して、不良の道に進むまでにはそれほど時間がかからなかった。
「自分の地元がそんなに良い地域ではなかったこともあり先輩もほとんど不良というか、そんな人ばかりでしたのですぐ繋がれたというか・・・。小5で中1の先輩に可愛がってもらったりして、それからそっちの道にどっぷりという感じでしたね」
不良少年
地元の中学校に進学したTENDOは、学校にはほとんど行かなかった。
「部活も一切やったことはなかったですし、本当に遊び続けた3年間でした。義務教育だから行かなくても卒業できるし、まあいいかという感覚でしたね。割と自分と同じような生徒が多い学校だったので、自然の流れでそうなりました」
正統派の不良として、3年間を過ごした。
「テレビに出るようなオシャレなヤンキーとかではなくて、短ランにボンタンという田舎のヤンキーでしたね。オシャレもクソもなかったです(笑)」
母親には特に迷惑をかけた。
「自由にしてていいよというタイプの母親ではあったのですが、警察や学校から電話やインターホンが頻繁に鳴っていたので、いい加減にしてという感じだったと思います」
美容師
過去に一度、母親から包丁を突きつけられたこともある。
「物心ついた時には父親がいなかったのですが、自分は中学生ぐらいからあまり家に帰らなくなりました。中学を卒業してから塗装屋でアルバイトをしていたのですが、塗装屋のアルバイトをしながらフラフラしていたところ、流石に見かねた母親から包丁を向けられました(笑)」
また、3ヶ月間ホームレスの生活をしたこともあった。
「中学校を卒業した後、アルバイトしていた塗装屋の倉庫で3ヶ月寝泊まりしていたこともありましたね」
このままではどうにもならない・・・。かと言って、自分に稼ぐ能力があるわけでもない。怒涛の中学生活と塗装屋でのアルバイトを経て、TENDOは美容師の道に進む決意をした。
「自分は小学校5年生からずっと金髪でした。当時は自分で金髪にしていたのですが、美容院に行っても思い通りの色にならないことが多かったので、だったら自分が美容師になろうかと思ったのがきっかけです。初めて自らやりたいことを言ったので、母親は反対しなかったですね」
続く