2022.02.22
TENDO〜成り上がり列伝 Vol. 3〜
どん底から這い上がって、戦い続けている美容師がいる。ハンサムショートで業界に名を馳せ、今まさに頂点に駆け上がらんとする美容師「TENDO」が歩んできた、その足跡を辿る物語。(敬称略)
美容専門学生へのメッセージ
美容専門学生と接する機会も多いTENDOにとって、彼らに対する期待は大きい。
「美容専門学生時代にやっておくことは、大きく分けて二つあると思います。一つはSNSをひたすらやるということです。今後は技術もVRの時代になると思うのですが、そうなると技術はうまい人からいくらでも盗めます。もっとも、技術が上手くなっても発信できなかったら意味がないので、SNSは学生のうちからやっておくべきだと思いますね。SNSをやってとにかくフォロワーを増やせば、就職の時に絶対に有利になります」
そして、もう一つの大切なことはそれとは対極にあるものだ。
「フォロワーを増やすのは大切ですが、フォロワーはリアルではないので、リアルに繋がる人も同時に増やす必要があります。なので、たくさんSNSをやりつつ、たくさん遊んでリアルな結びつきを増やすことも大切です」
SNSが苦手な学生に対してはどうすれば良いのだろうか?
「SNSを頑張るのもいいですが、まずは自分が好きなものを確立させることが大切だと思います。例えば自分はショートだったり、今はブリーチを使ったデザインカラーばかりSNSに載せています。やはり何かに特化する必要があると思います」
唯一無二
TENDOが大切にしていること、それは自分を知ることであり自分の色を持つことだ。
「何もそれは技術や髪の毛のことである必要はありません。ファッションやメイクなどなんでも良いと思います。自分はこういう人間であるということを、人に説明できるくらい深掘りできれば良いのかなと思いますね」
不思議なことに、美容業界に対しては特に興味がない。
「自分は珍しいタイプだと思うのですが、美容業界に全然興味がないんです。ただ、美容師プラス何かというか、多様性のようなものがあれば唯一無二になれますし、他にキャッシュポイントを作っておくことでより美容師を楽しめると思います」
美容師は、何も美容師だけである必要はない。
「美容師の売り上げは高い方がいいに決まっているのですが、自分が稼ぐために売り上げを上げるという感覚よりも、やりたいからやるという感覚の方が楽しく続けられるし、美容師としてキラキラ輝くことができると思います。指名売り上げ100万円とか、ある程度の段階はあると思いますが、その段階まで行ったらプラスアルファ何をするかを視野に入れると良いと思いますね」
未来
大阪から東京に出てきて、そのままこれまで走り続けてきた。まだまだ止まるつもりはない。
「そもそもこの店舗を買い取る前から、大阪で駐車場の経営をしていました。なので、自分は美容師であって美容師ではないというか・・・。一回の人生の中で、色々な経験をしたいと思っています」
自分の理想を叶えるために、自分がやるべきことの計画を既に立てている。
「もうすぐマツエクサロンをオープン予定ですし、洋服のブランドを作ったり、来年は大阪にバーも出店する予定です。現在のキャッシュポイントはこのサロンだけで、それだと何人もお客様を担当したときに待ち時間は出るしバタバタするし、スタッフにとってもよくないですので・・・。個室サロンとかで、お客様と向き合ってやっていけるような感じが理想ですね」
TENDOにとって、美容師はまさに天職だ。
「美容師とは、お金をいただいた上で「ありがとう」と言ってもらえる仕事です。そんな仕事はあまりないと思いますね」
完